▲首都高速湾岸線 大黒PAにて
一応、上限1000円に若干ではありますが恩恵を受けたデュアリスくんとわたくし。
それも5月末で終わっちゃうわけですが、どうも今ひとつ腑に落ちないのが、民主党が打ち出した「上限2000円案」。
とはいえ、もう決定しちゃったそうですがね。
6月から実施される高速道路の新しい上限料金制度が9日発表され、乗用車の「土日・祝日上限1000円」が「毎日上限2000円」に変わることになった。
既存の割引が廃止となり、多くのドライバーにとっては実質値上げ。利用者からは戸惑いの声が上がり、関係者からは「平日の休みが取りにくい現状では意味がない」との見方も出ている。
高速道路の料金は通常、料金所利用料の150円に、走行距離1キロあたり原則24・6円を加算する仕組みだ。例えば、東名高速・東京―御殿場インターチェンジ(IC)間は通常料金が2500円、自動料金収受システム(ETC)搭載車向け割引などが適用されると2100円。1000円高速導入後では1450円(ETC向け)だったが、新制度では2000円となる。平日は100円だけ値下げの恩恵を受けるが、休日は逆に550円の値上げとなる。
東京―名古屋IC間では、通常料金が7100円(ETC割引は6450円)。1000円高速導入後に1750円(ETC向け)となったが、新制度では2000円に値上がりする。
さらに、利用率が約8割に達したETC向け割引のうち、平日昼間の3割引き、夜間5割引きなどが廃止となる。
首都高はこれまで、走行距離に関係ない「定額料金制」で、東京料金圏は一律700円だったが、新制度では「距離に応じた上限料金制」に変わり、500〜900円になる。高井戸―三郷間では、新料金制度で900円と値上げになる。ただ、自治体の同意が必要で、実施は早くて年末になるという。
Yahoo!News読売新聞 4/9付
ホントにね、国民はこれを望んでいたのか?って思います。
何度も言いますが、これはマイカーを持っている方のみの特権でして、前回はETC限定でしたが、今回はETC搭載じゃなくても恩恵が受けられるとあり、さらにエコカーや軽自動車だと半額になるんだそうです。
エコカーは仕方ないとして、軽自動車もエコカー同様の扱いというのには、わたくしは反対です。エコカーの基準はリッター当たり20km走行が可能な車種となっており、軽自動車全てがそこまで持って行けているのかという線引きもせずに全車種を割り引くのは不公平です。
あと、誰に聞いたのか知りませんが、全日割引という制度は無謀です。高速道路をより多く使うためにするのか、また別の考えがあるのかも不透明ですな。
そりゃあ、民主党は高速道路を無料化するというマニフェストを掲げたわけですから、政権を奪ったからにはそれなりの見返りも必要でしょうが…
蓋を開けてみたら、近畿なんてたったの1路線しか無料化してないんですもの。
正直、バカバカしいです。
あと、関西にはどうしても必要な高速道路があるのに、そっちはまるで後回しのような格好になっている(※)…これも分からない!
宮崎県のような高速道路が殆ど無い地域にしてみれば、こんな無料化上限案よりも「道路を造れ」という考え、よぉく分かります。
あと、フェリーや鉄道各社への考慮が全く成されていないというものには、カチンと来ましたね。
本四国連絡橋に対し、上限3000円となっていますが、軽自動車は2000円で半額以下。わたくしら普通車はフェリーも好いかなぁ…と思いがちな値段ですが、やはりこういう値段設定になると軽自動車は絶対に橋を渡ります。
なお、鉄道に関しては何の配慮もございません。どこか1路線でも廃止になってみろ、国交省の責任も当然問われますよぉ。
わたくしなりに6月以降の高速道路の使い方を考えてみましたが、普通に使えばいいんじゃないか?と。
ただ、通勤割引などが無くなるっていうのが痛いけど…
早い話、普通料金が2000円以上になる71km以上を走れば、お得になりますよっていうコトです。
地元だと、県外に行くなら間違いなく得する計算になります。
が、近辺だと恩恵は受けられません。
となると、今までは近場でも半額だったから使っていたクルマも、それが無くなるということで乗らなくなり、渋滞は増えるでしょうね。
もともと、社会実験としてETC割引を実施したはずなので、その検証を行ってからこういう新料金案を提示すべき所を、ただ単に政権が変わったからということで変えられては、折角民営化したNEXCOの意味がありません。ま、JPも似たようなものか…
政府には、あと残り2ヶ月を切ってしまっているので、早いうちに国民が理解し得る料金プランを説明して下さるよう、強く求めます。じゃないと、実質値上げに近い状態なんですから、それだけで文句言うDQN野郎が突っ掛かってきても、知りませんからね。
(※)…第二名神(高槻Jct−神戸Jct間)。中国道の渋滞を緩和させるためにも必要不可欠なのだが、未だに着工のめど経たず。