CDのオビにそんな文言がでかく書かれてあるのが特徴的。
シエナ・ウインド・オーケストラと言えば、前回も吹奏楽コンクールなどで紹介した今の「題名のない音楽会」の司会者である佐渡裕が首席指揮者として振るうプロフェッショナルな吹奏楽団。多くのCDやDVDは、吹奏楽の概念を超え、クラシック部門で上位にランクインされているほど。
そんな彼らが挑んだ今回のテーマは題名通り「刑事」。
一見、吹奏楽アレンジなんじゃないの?と思われる方もきっとおおいはずなんだろうが、意外や意外、シエナ・ウインド・オーケストラにかかれば本物以上に格好良く表現されてしまうのである。
以前、同じ企画で「亜熱帯ジャズ楽団」の作品をちょろちょろ聞いていたが、少し厚みがない。それもそのはずで、亜熱帯ジャズはラテン系リズムが中心になってしまうので、そちらが優先されてしまうため、少し期待はずれなところがあったりした。ところが、ライナーノーツに書かれているとおり、昔から今に至る刑事ドラマのテーマ曲というのは、これほどまでにいとも簡単にブラス曲にアレンジ(というか原曲以上にハリがあり、厚みがある原曲に近いアレンジ)されるとは思いもしなかった。
何故これほどまでに完成度が優れた作品が出来上がったのかは、このCDライナーノーツに詳しく書かれており、さらに楽曲解説では「犯人取り調べ(一応ここまでアレンジ出来てしまったため、その原曲を犯人扱いしているんだそうで)」ではわたくしも知り得なかった各テーマ曲のトリビアが事細かに記載されている。楽曲の一つである「踊る大捜査線」では原曲の楽器が想像を覆すものであったことに驚いたものである(詳しくはCDのライナーノーツで)。
わたくしが一番感銘を受けたのが、たった40秒しか無いのにもかかわらず、厚みがあり、さらにトランペットの完璧な光あるソロに驚愕した8曲目「はぐれ刑事純情派」のテーマ曲。多くのトランペッターは絶対にマネできない究極のサウンドなのではないだろうか。
中には「スパイ大作戦」や「必殺!」「大江戸捜査網」など、刑事とは無縁じゃ?と思う作品もエントリーされているものの、それらは恐らく今回の指揮者である竹本泰蔵の趣向と言えるのではないだろうか。
刑事ドラマのファンならずとも、吹奏楽を嗜む方やそれ以外の方でも楽しめる最高の一枚。
なお、あえて申し上げるが、この作品は吹奏楽である。
(※一部ピアノ・オルガン・Eギター引用あり)
- アーティスト: シエナ・ウインド・オーケストラ,羽田健太郎,杉本真人,荒川達彦,大野克夫,菊池俊輔,大野雄二,平尾昌晃,玉木宏樹,シフリン,竹本泰蔵
- 出版社/メーカー: エイベックス・エンタテインメント
- 発売日: 2009/11/25
- メディア: CD
[収録曲]
01. ルパン三世 '80 (大野雄二)
02. スパイ大作戦 (ラロ・シフリン)
03. 鬼警部アイアンサイド (クインシー・ジョーンズ)
04. 刑事コロンボ[ミステリー・ムービーのテーマ] (ヘンリー・マンシーニ)
05. 古畑任三郎 (本間勇輔)
06. 踊る大捜査線(松本晃彦) Rhythm And Police - 危機一髪 - March of C.X.
07. 相棒 (池頼広)
08. はぐれ刑事純情派 (甲斐正人)
09. 西部警察 PART I (宇都宮安重)
10. 西部警察 PART II (羽田健太郎)
11. 大都会PART II (杉本真人)
12. 大都会・PART III (荒川達彦)
13-18. 太陽にほえろ! (大野克夫)〜テーマ/追跡/危機/衝撃/青春/愛
19. Gメン'75 (菊池俊輔)
20. 必殺! (平尾昌晃)
21. 大江戸捜査網 (玉木宏樹)
[演奏]
竹本泰蔵指揮
シエナ・ウインド・オーケストラ
美野春樹(p、org)ギター:古川望(g)渡辺等(b)伊藤史朗(ds)
これは今年の定期演奏会でジャパグラの刑事メドレーをチョイスした自分には外せないナンバーですよwww
買います買いますw
紹介ありがとうございます。。。
あ、すみません。
興奮して大事なことを先に書けず。
書き入れ時ゆえに大変でしょうが頑張ってください。
今年一年もお世話になりました。
また来年のオフ会にでもw