(↑これはイメージですが、この後急に進路を変えて急ブレーキかけやがりました。高速道路でもよくある光景になりつつあります)
民主党のマニフェストには、実に甘すぎて虫歯になりそうな文言がずらりと軒を連ねている。
その中でどうしてもこれだけは勘弁して欲しいと願って止まないのは、「高速道路原則無料化」である。
確かに、現状で言えばETCマル得と言われているほど、土休日に限り大都市圏以外の高速道路が1回1000円で走り放題というものを、麻生内閣は実現している。しかし、これは普通乗用車に限った話で、例えETCを付けていても運送業者いわゆる大型トラックなどはこのマル得の対象ではない。加えて、ETCを付けていないクルマも同様である。
そこでか知らないが、民主党案は「いっそのこと無料化にしちゃえばあ?」みたいに軽く掲げてしまっているが、果たして、それが本当に良いことなのだろうか…
とりあえず、イチドライバーとして考えてみた。
今回の1000円、確かに最初は魅力だった。
しかし、行った先では大渋滞の挙げ句にホテルのパーキングが満車などと、錬金術のようなそれなりの代価が重くのし掛かるのは事実。
で、これを知った者は、懲りて「次からは公共機関を使おう。これじゃあこっちが疲れるだけだ」と公共機関を使う。
これは、今後公共機関が潤う良い方向なのだが、現実はそうは行かない。
わたくしは高速道路が1000円とは知ったが、まさかあの大赤字を抱える大橋類までもが1000円になるとは思わなかった。
そのためか、沿線を走る各フェリーは大打撃をもろに受けていることは、各メディアが酷に評していることで知っているところだろう。
まぁ確かに、1000円になるまでは、各大橋は閑古鳥が鳴いている状態であることは確かである。
しかし、それ故にフェリーも潤っていたことも確かである。特に長距離を走るトラック業者はそちらの方が安いと、列を成していた時もあったが、今は違う。
それはもちろん、「橋で向かった方が速いから」である。
ただ、高速道路の有料化に関しては、一部ではそれでいいと思う部分がある。
それは、何をかくそう「抑止効果」である。
何のための抑止効果?
そりゃあ、あなた、DQN車(者)抑止効果ですわな。
無料化になってみなさい?
1000円になっても、猛スピードで後ろを超近距離で煽り倒した挙げ句に、急な車線変更で割り込み、急ブレーキを掛ける、挙げ句にはモノまでを投げつける痛々しいDQN車(者)が後を絶たないんですぞ!
これが無料化になった暁には、もっともっとDQN車(者)が増え、事故を誘発させるに違いない。
そもそも、高速道路を造った借金も未だ返せていないのに、この暴挙は許せません。
それに、その行為はフェリー業者に「市ね」と言わんばかりの暴挙。
フェリーをこよなく愛する金どな一族は、決して民主党のこの案には大反対であります。
わたくしは、よく企画で四国に参りますが、必ず行きか帰りにフェリーを利用します。
その理由は、「移動しながら休憩できるから」。
高速道路ばっかり走って、疲れませんか?
パーキングエリアやサービスエリアは大混雑。車を停めるスペースもない。いやぁ、残念。
こういうことが目に見えていますから。
それに、ETC車でもフェリーで割引制度が受けられるシステムがあるのを、御存知ないでしょうか?
こよなく利用している「ジャンボフェリー(神戸−高松)」や「宇高国道フェリー(宇野−高松)」では、クルマと一人分の運賃で他の乗客はタダになります。(※各種手続きが必要)
やっぱり、人は休憩しながらノンビリ行かないと…
自民党案で惜しいのは、そう言った官民共が共存しあえる環境整備を構築するという一言が欲しかったのひと言に尽きます。
民主党案は散々ですがね。
ガソリン税は未だに議論が平行線であることに残念と言わざるを得ません。
そもそも、暫定税率は誰のために必要なのか?という議論すら交わされていない(どちらとも)。
少なくとも、クルマは増えていることに違いないのだから、軽自動車も同様に増税を考えても良いと思う。これはわたくしもイチドライバーですが、痛みを伴う必要はあるかなと。軽自動車はかなり優遇されすぎじゃないかと。
で、民主党案は勿論、この暫定税率廃止ということでマニフェストに掲げておられるようですが、では、その後どうやって道路を造ると仰るのでしょうかね?
逆に過疎地などではJRよりもクルマという環境になってしまい、路線は廃止、公共機関が腐ることは否めません。ひいては郵便局や各自治体に至るまで、腐敗は進みますよぉ。
大抵の街は、「駅」を中心とした町作りを行っています。
しかし、今は見てご覧なさい。
駅の商店街は殆どシャッターが降りたまま。
これを「シャッター通り」とマスゴミはほざいております。
車社会になってしまった「代価」です。
何回も言いますが、便利になる、暮らしが豊かになる代わりに、どこかでその『代価』を払わねばならない。
例え、高速道路が無料化になった暁には、どこかでその『代価』を払わなければ、国としては滅びてしまいます。
さぁ、どこに掲げるのかな?
酒税かな?それとも、タバコかな??
民主党案にはそう言った『代価』は一切掲げてありません。
自民党は、既に消費税を引き上げる覚悟を示しています。
さぁ、それでもあなたは現実から「逃げ」ますか?
甘い罠に惑わされないよう、今一度お考え下さいませ。
【ElectionTactics2009の最新記事】
小型車の税制を優遇し、軽自動車の優遇はやや鈍化させて境目を小さくすることで800ccとか900ccあたりの一番効率の良いレンジのクルマが出てきてくれたら嬉しいですね。
高速道路は大都市部は有料のままでいくと言っていますので、結局地方のETCゲートも温存、職員も張り付けておく必要があるため、無料化を中途半端にしてもたいしたほど費用は下がらないですし、DQNは増えるし、道路は造れないし、渋滞は増えるだろうし、いいことは何一つありませんね。
ガソリン税は暫定財源なので撤廃は賛成ですが、恒久税を創設してバランスを見て欲しいですよね。