2009年05月24日

題名のない音楽会「日本吹奏楽の歴史(2)人気曲ベスト10」onABCさん

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毎週日曜の朝9時からテレビ朝日系列で放送している音楽番組「題名のない音楽会」。
前回の吹奏楽コンクール課題曲特集に引き続き、今週は吹奏楽の人気曲ベスト10です。
番組のブログも早速山ほどのコメントが寄せられるほど、さすがブラバン経験人口1/100と言われるだけの由縁を感じさせられました。

視聴者から先んじてWEB上にて投票を行い、ベスト10という形で紹介が行われました。
ベスト5の結果はこちら。

第5位  風紋  (作曲 : 保科洋)

第4位  吹奏楽のための「風之舞」  (作曲 : 福田洋介)

第3位  アルメニアンダンスパートI  (作曲 : アルフレッド・リード)

第2位  アルヴァマー序曲  (作曲 : ジェームス・バーンズ)

第1位  ディスコ・キッド  (作曲 : 東海林 修)


何とまぁ、コンクール課題曲が3曲もランクイン。
「アルメニアンダンス」「アルヴァマー序曲」とも、演奏経験のある曲で何よりです。特にJバーンズの曲は吹奏楽の登竜門とも言える曲で、必ずどこかで聞くくらいの名曲。数年前「ソフ●ップ」でもBGMで流れておりました。
ただ、お恥ずかしながら、第1位の「ディスコ・キッド」は存じませんでした。ファンクラブもあるくらいと聞き、かなりの名曲と知りましたが…、何分にも中学にはいる時既に10年以上前の曲なので、当時は愚か、今に至るまで知り得ませんでしたねぇ。
「ディスコ・キッド」曲自体がダンス曲…というよりかは、ポップスマーチっぽいイメージです。
吹奏楽コンクールの課題曲は10年に1度くらいこういう異彩が出てくるので楽しいですね。

【T.Kiyomizuがリコメンドする吹奏楽ベスト5】

■第5位 :メトセラU 〜打楽器群と吹奏楽のために 作曲:田中 賢



 最初の方は演奏がド下手ということではありません。これがほぼ正しい演奏です。
 吹奏楽コンクールの自由曲で出会った作品で、その前の年にもこの方の作品を自由曲で演奏したことのある、どこかしら由縁のある作曲家でらっしゃいます。が、かなりマニアックで、特に打楽器群に至る入れ込みが他の作曲者にないくらいに、とにかくマニアックです。この「メトセラU」は出だしが「変」であるだけでなく、リズムはおろか、後半の旋律が物凄く悲しいなど、聴き所盛りだくさんです。

■第4位 :「風紋」 作曲 : 保科洋



もう吹奏楽の枠を越えた名曲でございます。番組内では変な編集してとびとびでしたが、是非全てをコンクール課題曲バージョンでお聞き下さい。
で、課題曲バージョンをかなり押してますが、実は「風紋」のフルバージョンが存在しております。ただ、私的には「う〜ん…」と考え込む出来だったので、課題曲の「風紋」が余計なモノが無くしっかりまとまった感じがするんですよねぇ…

※検索でちょっと気になったのであえて注釈を。この「風紋」は「ファイナルファンタジー]−2」の曲とは全く異なります。悪しからず。

■第3位 :「吹奏楽のための交響詩『ぐるりよざ』」 作曲:伊藤康英



え〜、まぁ、とりあえず聞いて下さい。
民謡がここまでカッコイイと何も言えません。長崎はキリスト教が流行ってた時があり、そのキリスト聖歌名が訛って「ぐるりよざ」となっているとのこと。
コレを聞いた方は、大半が「NHKの大河ドラマに勝る勢い」とお思いでしょう。吹奏楽なのにねぇ…大河もこれくらいやんなさいっての。
余談ですが、わたくしこの伊藤康英さんを当時FF外伝「聖剣伝説」の音楽担当でらした伊藤賢治氏と勘違いしていた時があります。単なる伊藤繋がりだってのに…

■第2位 :「エル・カミーノ・レアル」 作曲:アルフレッド・リード



聞くが如く、スパニッシュでございます。
吹奏楽の中では一番ノリの良い方で、それでいて中間の落ち着いた釣り合いがしっかりとれている、名曲中の名曲でございます。
演奏会の時、わたくしは必ず中間の演奏で眠気が襲うほど、メロディーが心地よい。が、最後の方で目が覚めるほど、激しさがハッキリしております。
演奏的には、かなり上級。なので高校でも結局吹く事が出来ず、せいぜい「アルメニアンダンス」に留まりました。誰もが吹きたい!!と思うほどの名曲でございます。

■第1位 :
 「春になって、王達が戦いに出るに及んで」
 
        作曲:D.R.ホルジンガー
御存知、別称「春王」。
まずは、黙って4分間はじっくり聞いてみて下さい。


吹奏楽の枠を越えた、スペクタクル巨編でございます。
いやぁもう、ここまで来たらオーケストラも顔負けです。
最初から題名が長い!!ってことから始まって、曲が始まるとやれ歌い出すわ、やれ変拍子の刻み攻撃が頻繁に起こるわ、さらに旋律がカッコイイわ。
タクティクス系の音楽がお好きな方ならきっとハマること間違いなし!!
それもそのはずで、旧約聖書のお話から抜粋した曲で、イスラエルのダビデ王が戦いに出て凱旋するまでを描いた作品
演奏はもちろん「超」が何個付くか分からないくらいのド超級
立派に演奏を果たす吹奏楽団は、今のところ武蔵野音楽大学ウインドアンサンブルしか知りません(ニコ動のアップは彼らの演奏。わたくしも密かにアルバムVol.7〜11を持参)。
こんなのを吹奏楽コンクールの自由曲枠で完璧に演奏されたら間違いなく全国大会で金賞間違いなしです。


かというわたくしも実はこのホルジンガーさまの大ファンでございまして、ホルジンガー全集をあちこちで買い集めている最中です。
結構良い曲揃いで楽しめますよぉ。
オフィシャルサイト(英語)も見に行きましたが、打楽器にかなり凝ってらしてるご様子で、FAQではそんなオリジナル打楽器の紹介をしております。


■番外編? 「オーメンズ・オブ・ラブ」 作曲:和泉宏隆

え〜、変化球です。
元はわたくしが追っかけ回していたフュージョンバンド「T−SQUARE(当時はTHE SQUARE)の作品で、当時のメンバーでキーボードを担当していた和泉宏隆が作曲。わたしが最初に吹奏楽に出会った曲がこれで、恐らく吹奏楽からこの曲の存在を知った方も多いはずで、逆に吹奏楽のアレンジの方がカッコイイという方も居られるほど。T−SQUAREのアレンジ曲は他に「TRUTH」,「宝島」があり、どちらもアレンジが素敵です。





さて、いかがでしたでしょうか。
かなりマニアックすぎてついて行かれなかった方も、とりあえず曲そのものが気に入ったと思われたら聞いてみればいいと思います。ハッキリ申し上げて、別の世界観が見えてくるはずですので。
posted by T.Kiyomizu at 12:46 | 滋賀 ☁ | Comment(2) | TrackBack(0) | サウンドリコメンド
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この記事へのコメント
遅くなりましたが現役サックス吹きの自分がコメントをしないとw
 
いやはや懐かしい曲をですな。。。
かれこれ人生の半分近くを吹奏楽に費やしているので、挙げられた曲はみんな知っていますし、演奏していないのは「ぐるりおざ」と「春になって〜(これは降り番だったので・・・・)」だけなもんですから。
 
個人的には「アルヴァマー」と「エル・カミーノ・レアル」が好きです。
どちらも吹奏楽をやっていた人なら必ず知っている曲ですし、前者はあの流れるような旋律とつい歌いたくなる対旋律(これは自分だけかもしれないですが・・)が魅力的で、「エルカミ」は情熱的で熱いですからね。。。
 
自分のオススメは「フェスティヴァル・ヴァリエーションズ」です。
一度よろしければお聴きいただければと。
Posted by カミュ at 2009年06月05日 00:47
カミュさま>

お待ちしておりましたv

わたくしも挙げた曲の殆どは演奏せずに聴いただけの方が多いですねぇ。
あ、エルカミ、実は某高校の特別顧問で指揮振ったことあります(苦笑)気持ちよかったぁ〜☆

>「フェスティヴァル・ヴァリエーションズ」
おっ、名曲来ましたねぇ。
実はこの曲を知ったのが、こないだ吹奏楽コンクール関西大会に行った時が最初だったのですよぉ。
しかも一般・大学の部で多くの団体がこの曲をまさに「勝負曲」として演奏しているのには驚きました。あまりの良い曲に、金賞を取った団体のCDを土産に買ったくらいです。
個人的には中間のサビの盛り上がり部分が非常に鳥肌が立ちます。
でもあの曲、コンクールでは長すぎるので大半はタイムオーバーで落とされるとの曰く付きなんだそうです。
Posted by T.Kiyomizu at 2009年06月05日 21:39
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