2009年02月22日

一通りの大人でないと聴けない音楽ってものがある

皆さんで、大人になってようやく聴けるようになった音楽ってあります?

たとえば、ガキの頃あまり美味しく感じなかったコーヒーを、今ではブラックでも飲めるようになったというのと同じ感覚…かな?

わたくし、一時期音楽関係でアメリカにホームステイしていた時がありまして、かなりのホームシックになったことを今でも覚えております。
その時に同じ部屋だった同僚に「好きなジャンルは?」って聴かれ、とりあえずその時追っかけてたTスクエアの話をしたら、「それならアメリカでこのユニットを聴けばいい」って薦められたのが、今回リコメンドするアーティストです。

ブレッカーブラザーズと言えば、ジャズ・フュージョン界において知らない人は誰もいないはず。
かと言っても、テレビやラジオでは滅多に流れないので、Tスクエア並には説明しがたいので、とりあえずYouTubeにあった映像を見て頂くことにしましょう。

上のライブは「SomeSkankFunk」という1978年の作品。アルバムですらこんなに早くないのに、ライブのせいか若干どころかかなりテンション上がりすぎてますが。
トランペットを吹いているのがランディ・ブレッカーで、その横でサックスを吹いてるのがマイケル・ブレッカー。
マイケルはかなりのアーティストに協力的で、SMAPや吉田美和らに参加したことは有名。
地元でも数多くのアーティストとの共演を果たしているほどです。
このライブではお目見えしてませんが、Tスクエアでもお馴染みの、クラリネットみたいな電子楽器「EWI」は、マイケルも考案に携わって完成されたと言われています(詳細はこちらに載ってますよぉ)。

さて、話を戻しますが、このアーティストはそのアメリカ在中の際に進められたものの、今まで聴いたアーティストとは格が違っていたので、正直当時はあまり聴けませんでした。
その1年後に発売されたアルバム「Out of the Loop」も当時は聴けなくて、デュアリスくんに乗るようになってようやく聴くことができたくらいです。
特に1曲目の「Slang」なんてのは夜更けの街にぴったりなんですが、今でなければ聴けない曲だなぁと思いました。
埋め込み不可なので、聴かれる場合は直リンクで
それまではじっくり聴くことさえ出来なかった。
やはり、大人になればわかる音楽ってのもあるんだなぁとしみじみ思います。
小林旭や山口百恵なんかも、今では割り切って聴けますけど(意味が違いますが)、わたくしの場合はじっくり聴くタイプなもんで。
それに、10数年ほど前までは、派手で新しい感のある音楽を追い求め続けていたこともあって、そこまで奥深いモノまでは聴く余裕すらありませんでした。
ただ、ブレッカーブラザーズの「SomeSkankFunk」だけは違い、未だに無いこういったファンクを併せ持つフュージョンを聴いて違うフュージョンを聴きたくなったと思ったことはあります。

デュアリスくんを購入し、久しぶりに数多くのCDボックスの中からこのアルバムを出してきて、しばらく聴いて「そういや、活動してんのかな?」と思い、サイトを検索してみたら、残念なお知らせが載っておりました。
何と2年前の2007年1月13日、弟のマイケル・ブレッカーが白血病で亡くなっていたということでした。
享年57歳。
まだライブ活動出来たらしいですが、亡くなる2週間前までレコーディング活動をしていたそうです。
遺作となったソロ作品(これがまた泣ける)「PILGRIMAGE[邦題:聖地への旅]」は亡くなった4ヶ月後に日本先行発売。
突然のことで全く手にしていないので、購入後またリコメンドを書こうと思っております。

そういうことで、残念なことに「ブレッカーブラザーズ」での活動は永年停止となってしまいました。
しかしながら、わたしにとっては早すぎても知る上において大変貴重で、しかも影響の強かったユニットであったことは確かです。
ただ、その訃報を知るのが遅すぎました。
ご冥福をお祈りし、早急に最後のアルバムを入手致します。




posted by T.Kiyomizu at 19:00 | 滋賀 ☁ | Comment(0) | TrackBack(0) | サウンドリコメンド
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